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寿支援者交流会


こんにちは「交流会」です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・私たちの自己紹介

私たちの名前は「交流会」。これは通称で正確には寿支援者交流会と言います。固い名前なので嫌がっている人もいます。ここは従来の運動とはちょっと変わった不思議な団体です。代表者もなく規約もありません。もちろん参加資格もなし。メンバーも固定していません。「何かやりたい」「寿が気にかかる」そんなあなたの気持ちが一番大切。「やるべきだ」といった義務感、機関会議とは一切無縁です。あなたが「寿でこんなことを感じた。だからこういうことをやりたい」という気持ちがあれば、その日から「交流会」のメンバーです。メンバーになったからといって何の特典も義務もありません。逆に何も強制されません。「交流会」は1人1人のあなたが創るのです。

越冬、夏祭り、レクリエーション、子どもたちの活動、パトロール、勉強会、障害者の福祉作業所、識字学校、AA、アルク…寿地区には様々な活動があり、町の外からこれらに参加する人々もたくさんいます。この文章を書いている私も、他のメンバーもそんな1人1人です。たまたま遊びに来て友達になった人、寿で忘れられない出会いをした人、仕事の関わりで深い関係のある人、「気持ちが楽になるから」通い続けている人など様々です。
こうして出会った私たちが、自分の感じていること、悩みやこだわり、嬉しかったことなどをありのままに語り合い、自分を発見していく中で具体的な寿との出会いを創っていきたいと思います。
私たちが最も自然だと思っていることは、町に住む人、野宿する人、そして町の外から寿に来る人の間で「顔と名前のわかる関係」を作ろうという志向、そして徹底した対等性です。生身の人間の表情を、1人1人の歴史と現実、その言葉を、関係の積み重ねを大事にします。外から与えられる「素晴らしい援助」よりも当事者の「自らを助け、助け合う力」と、その人に関わろうとする人の気持ちを優先します。
越冬だけでなく野宿者へのパトロールを継続したいという声や、「なんでも語り合う場がほしい」「支援者のネットワークを作りたい」という声で支援者交流会を結成。できることからやろうと、毎週1回のパトロールを軸に活動を始めました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・活動の紹介と予定

盆と正月、とよく言います。日本では習慣となっている「里帰り」、寿の人の多くはそれができまん。しかし、ふるさとのこと、親のこと、自分が子どもだった頃のことを決して忘れない人はたくさんいます。
寿の夏祭りは、盆踊り、みこし・山車、韓国の歌と踊り、歌謡ショー、子ども行事、各団体の出店など、盛り沢山。ロックのフリーコンサートでは、寿を全然知らない若者たちが大勢集まります。また、1995年からちんどん屋、1996年からエイサー(沖縄の供養の踊り)が夏祭りに参加するようになりました。
「交流会」では、「ふるさと物産店」と題して全国から名産を集めて安価で売ってきました。今年も各地から「寿への思い」が届けられました。何年・何十年と故郷に帰れない寿の人々からは「ふるさとへの思い」の深さを感じました。盆は「遊び」の中に寿が見え隠れする季節です。

1983年の「野宿者連続殺傷事件」以来、「木曜パトロールの会」が関内周辺をパトロールし続けています。私たちは、それ以外のエリアである、横浜駅、横浜広域、川崎でパトロールを続けてきました。川崎では、この活動を母体に川崎水曜パトロールの会を結成し野宿の仲間と一緒に交渉やパトロールを続け、“何もなかった川崎”で幾多の生きるための権利を獲得してきました。また、相模原・藤沢・小田原・大船・鎌倉・横須賀・千葉でも地元に住む人を中心にパトロールが始まっています。
「野宿者一般」ではなく“顔と名前のわかる関係”を大事にします。野宿している人たちのしんどさ、悔しさ、口に出せない思いを感じ取り、生き方に触れて。野宿者とともに「排除」に抵抗していける力を育てていく、野宿者が自分たちで考え行動す
る、その輪の中に私たちもいる、そんな関係をつくりたいなと思っています。人と人との新しい関係に向けた「誘い」です。

【寿の案内と説明】
寿に初めて来る人やあまり来たことのない人に、町の案内・簡単な歴史・活動紹介などをします。気軽な気持ちでどうぞ。一応、事前に生活館4階・高沢まで連絡をしてください。

【通信】
季刊発行。B5判約40ページです。通信を読んだ感想や意見を知らせてください。購読料は年間3000円です。
「書く」ことと「読む」ことは、「話す」「見る」「聞く」こととは質が異なる行為です。「読む」「書く」行為は日常の時間の流れを一度断ち切って、社会と自分とに向き合う質を持ちます(決まり文句の羅列を記述したり固定観念をもって評価するための「読み書き」は例外ですが)。
書き手の言いたいことを押しつけたり、読む人が一方通行の「通信」やビラはそもそも形容矛盾です。戦時中の「大本営発表」と殆ど変わりません。しかし、そういう関係に私たちは随分ならされてしまっていないでしょうか。書く人・出す人と、読む人との相互交流や相互浸透を創りたいものです。情報伝達型ではなく対話型の、共感・共鳴・共震する通信を志向しています。
寿の人や寿に関わる人の紹介「ひと」、寿と川崎の活動のリアルタイムでの報告と予告、様々な特集、全国(海外も)からの便りなどで紙面構成。B5版32〜40ページ。通信購読料(会費)は年間3000円ですが「今は払えないが読みたい」という人には届けています。年4回、全国の“あなた”と寿や路上を結びます。

【いろいろ】
「交流会」では、様々な企画(町のソフトボール大会、バーベキューなど)の紹介・参加や、町の外から来る人のサポートをしています。気軽に問い合わせして下さい。
「交流会」では、町の人に話を聞く・学習会などもしています。寿の抱える問題は、福祉・医療・居住・労働・家族・食事・教育・人間関係など、社会生活の全分野に及びます。これらの諸問題に机上の空論を戦わせようとは思いません。また、1つの問題だけを切り取って寿の全てを解釈しようとも考えません。「分け知り顔」の評論家はどこにでもいます。どこかの都知事室にも研究室にもいます。残念というか悲しいことに、自分を外に置いた評論の影響は、寿の中にも路上にもあります。
寿の人に個人史や仕事の話を聞いたり、寿のかかえる諸問題を勉強したりしています。これはいつもやっているのではなく「やりたい」人がいれば企画します。また、数人のグループによる聞き取りなどに加わったりしています。
また、寿と自分との関わりを通じて自分を見つめ直すことも、実は一番大切なことの一つです。これは直接会って話すこともあれば、手紙や電話、電子メールという方法もあります。質問・疑問・意見・批判・提案など、どんどんお寄せください。大いに語り合いましょう。
模範回答などはないのです。考えるプロセスと関わるプロセスそのものを大事にしたい。知識を詰め込んだり「先生」の話を丸暗記する今の教育のあり方とは根本的に相入れない「学ぶ」スタイル、相互討論と共同学習が、寿や野宿について考える時に必要でしょう。
私たちは1年に3〜4回、寿の人に個人史を聞いたり、学習会をしてきました。この1年は人が集まらずごぶさたしています。
生身の人間の歴史と現実を知り、「自分との関わり」にこだわりながら、おおらかに語り合って“友達を見つける”“友達になる”集まりです。越冬の終わった後、最初の集まりは「越冬で感じたこと」を語る集いをしています。越冬の1月3日、「支援交流会」の継続として。他に学習会のテーマは、@福祉=A)横浜、神戸、川崎の生活保護の比較、B)生活保護の模擬申請、A各地のパトロール交流(横浜、関内、川崎、新宿、京都が参加)、Bアルコール問題、C個人史、○○(寄せ場で暮らす人)と語るひととき、D実践、「寿でスケッチする会」などをしました。あなたが関心のあるテーマでどんどん企画すればいいのです。

  
これらの活動は、参加する1人1人が決めます。あなたもどんどん自分の意見・疑問・提案をぶつけてください。学習
  会のテーマや通信の企画をいつでも募集します。編集スタッフ、大募集! 「何かやってみたい」という人、イラストの
  描ける人、ワープロやパソコンのできる人、どんどん申し出てください。交流会の活動に興味を持った方や何かやりた
  いことのある方は高沢(生活館4階:045-641-5599)まで連絡してください。


                             『こんにちは。支援者交流会です。』(1999年12月26日発行)より引用

 横浜弁護士会人権賞受賞(2000年12月12日)

 
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